カンガルーの袋

カンガルーと言えば、有袋類。お母さんカンガルーは、袋の中で赤ちゃんを育てます。生まれたてのカンガルーは体長が数センチメートルしかなく、超未熟児状態です。

カンガルーの袋は保育器の役割を果たしています。その中は柔らかい毛が密集していてゴムのように伸び、お母さんの体温で温かく保たれています。赤ちゃんカンガルーは、袋の中でおっぱいを飲み、排便も中で済ませます。

よちよち歩くようになっても、しばらくはお母さんの袋に入ります。その際にゴミが入ることもあるので、お母さんカンガルーは袋を舐めてちゃんと掃除します。かなり居心地が良さそうですね。

食用としてのカンガルー

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現在、カンガルーの肉が食用として注目されています。オーストラリアでは年々カンガルーの数が増え、カンガルーが絡む交通事故も多発しています。そのため、政府に許可された一部の狩猟者がカンガルーを捕獲して、食用として販売しているのです。

日本でも「ルーミート」という名称で販売されています。カンガルーの肉は高タンパク低カロリーで、とてもヘルシーです。脂質も約2パーセントと少ないです。さらに、肥満や動脈硬化に効果のあるCLAという栄養素も豊富に含まれています。

また、カンガルーの肉は地球温暖化防止の観点からも有用なようです。と言うのも、カンガルーはのように地球温暖化の原因となるメタンガスを大量に排出することがないからです。味も鹿肉に近く、さっぱりとして美味しいのだとか。

カンガルーの名前とその脚力

カンガルーの名前の由来はとてもユニークです。一般的な説では、カンガルーとはアボリジニの言葉で「分からない」という意味だと言われています。

オーストラリアに上陸したキャプテン=クックがカンガルーを見て「この動物は何か」と現地のアボリジニに聞いたのだそうです。その時に言われたのが「カンガルー(分からない)」。それから名前がカンガルーということになったと言うのは興味深いですね。

もう一つの説では、「跳ぶもの」を意味する「gangurru」が転じてカンガルーになったと言われています。その言葉通り、カンガルーの脚力は強く、1回のジャンプで10メートル跳ぶことが出来るそうです。しかし、カンガルーは後ろに跳ぶことが出来ません。これは、オーストラリアに彼らの天敵が居ないため。「敵に後ろを見せない」ということから、オーストラリア海軍のシンボルマークになっています。

しかし、意外なことに、カンガルーが脚を使うのは、基本的に移動のときだけ。オス同士の闘いでは、パンチを使います。パンチで倒せなかったときに初めて蹴るそうです。奥の手ということなのでしょうか。

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