980の加波保利

コウモリは約980種類いると言われています。これは哺乳類動物の約4分の1を占めるという割合になりますから、非常に種類が多いのが特徴の一つです。

加波保利というのはコウモリの古い名前で加波保利(カワホリ)から転じてコウモリと呼ばれるようになりました。加波保利は平安時代に本草和名で紹介されていますから、日本とコウモリの歴史が古いことが分かりますね。

コウモリは翼を持っている哺乳類で、またその翼は鳥類のものとは異なっていて、完全な飛行ができると言われています。

コウモリはドラキュラの手下?

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コウモリと聞くと吸血鬼を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。吸血鬼ドラキュラ伯爵という童話からドラキュラの手下というイメージが持たれるようになったと言われています。吸血鬼ドラキュラ伯爵のモデルは実在した人間ですが、この血を吸うという動作はコウモリをモチーフに得られたと言われています。

では、実際にコウモリは血を吸うのでしょうか。コウモリは980種類に及びますが、そのほとんどが蛾などの虫を食べて生きています。

また南米に住むコウモリは傷口を作りそこから血を舐めることでエネルギーを得て生きています。実際には血を舐め取っていることになりますが、これがコウモリの吸血のイメージになった元であると言われています。

なお、見た目が黒やグレーで夜に飛び回ることから手下というイメージが付きました。

コウモリの進化のナゾ

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コウモリは980種類と哺乳類の4分の1を占めていることになりますが進化の過程が全く解明されていないといっても過言ではありません。

コウモリは翼を持ちますが、鳥類とは全く異なった翼で鳥類から生まれたものではないことが分かっています。コウモリは哺乳類から翼を持つように進化したと言われていますが、その過程の化石は一切見つかっていません。

ですからコウモリはどのように進化して現在の形に至ったのか分かっていない不思議な動物の一つなのです。

コウモリの超音波

コウモリが真っ暗な夜に自由に空を飛べるのには理由があり、反響定位というものです。人間には感知できない音を利用して反響してくる音によって自分の位置を知ることができるのです。これがコウモリの超音波と呼ばれるものなのです。

超音波はコウモリにとって目の役割を果たしています。コウモリに関する寓話が多いので、超音波をただのおとぎ話と考える人もいますが実際に利用しているのです。コウモリの超音波はとても正確で、蛾などの獲物を捕獲することにも役立っています。
(Photo by Velho, Latorilla, Gcarter2)

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