犬の体について

古くは旧石器時代、約1万5000年前から現在に至るまで、ずっと家畜として、ペットとして、長きに亘って私たちと生活を共にしてきた犬。彼らの体には驚きの秘密がたくさんあります。ここではその一部をご紹介しましょう。

 

犬の鼻の秘密

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まず、犬と言えば鼻が利くことで有名ですよね。その嗅覚はヒトに比べて1000~1億倍もあると言われています。この数字の幅はなぜ生まれるのかというと、犬の嗅覚には得意不得意があるからなのだそうです。具体的には、花や自然界にない化学物質の匂いなどには鈍感で、動物から発せられる有機物の匂いには敏感な鼻の造りになっているそう。自分が生きていく上で大事な匂いを嗅ぎ分けられるのも、犬の鼻の持つ優れた能力の一つですね。また、犬の鼻は常に濡れていますが、それも空気中の匂い物質を吸着しやすくするためだそうです。
さらに、犬にとって鼻は、おいしさを感じるためにも大事な器官となっています。犬は味覚があまり発達しておらず、その機能はヒトの約5分の1程度です。特に塩味はほとんど感じません。そこで犬は、味よりも匂いを重視して食事をしているのだそうです。ちなみに犬は舌です。彼らの体温より熱いものは、注意して与えましょう。

 

犬の耳と目のすごさ

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鼻と並んでもう一つ、代表的な犬の能力として、優れた聴覚が挙げられます。彼らの聴力はヒトの約6倍あり、耳を動かす筋肉はなんと17種類もあります。よく耳をピンと立てて、音のする方向に向けてピクピク動かしている姿をよく目にしますよね。彼らのピンとした耳も、遠くの音を集めてキャッチするためにあのような形になったそうです。
では、目はどのように働いているのでしょうか。犬の場合、目はヒトほどよくありません。視力は0.3程度だと言われています。しかし、動体視力や暗いところで物を識別する力はとてもよく、また視界も250~290度もあるそうです。その昔、祖先が狩りをしていた名残が感じられますね。そして驚きなのが、犬はまばたきをしないということ。犬や猫には瞬膜という彼ら特有の第三のまぶたがあり、ヒトのようにまばたきをしなくても目が乾かないそうです。

 

犬は文武両道

犬には、ヒトで言う2~3歳児並みの知能があると言われています。犬と話すことはできませんが、彼らの高い言語能力からすると、私たちの話しかける言葉も理解してくれているかもしれません。
そして、頭の良さもさることながら、身体能力も高く、体力もあります。特に歩いたり、走ったりすることは得意で、犬によっては2日くらい走り続けることも可能だそうです。
(Photo by John Leslie, Rainer Spickmann)

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