ゾウの体
ゾウの体の表面積を求める公式があるのをご存じでしょうか。(ゾウの体表面積)=8.245+6.807×(ゾウの身長)+7.03×(ゾウの前足の太さ)というものです。この公式を導いた博士は、2002年にイグノーベル賞を受賞しました。
ゾウに投薬する際、薬の量を決めるのにとても役立つのだそうです。ゾウの体で特徴的な点には、鼻のほかに、大きな耳と太い足などがありますね。ゾウの耳は、なぜあんなに大きいのでしょうか。理由は体温調節のためだと言われています。
彼らの耳には血管がネット状に張り巡らされており、耳をぱたぱた動かすことでそこに流れる血を冷やし、冷えた血を耳から体中へと流してゆくのだそうです。
ゾウの鼻
ゾウは、なぜ鼻が長いのでしょうか。彼らの祖先はラクダに近い生き物で、犬や豚に似た姿をしていました。現在のゾウからはなかなか想像がつきませんね。彼らは、進化の過程でだんだん鼻が伸びたのではなく、突然変異で生まれた鼻の長い個体が、そのときの環境に適していたために生き残ったのだと言われています。
ゾウは、鼻を器用に動かしてものを掴んだりしていますが、ゾウの鼻には骨はありません。ゾウの長い鼻は、元々の鼻と上唇が発達したもので、全て筋肉で出来ています。すごい筋力ですね。また、ゾウが鼻を自由自在に動かして使うことが出来るのは、生まれつきではありません。彼らは、子どもの頃に鼻を上手に使う練習をするのだそうです。修行には6年くらいかかります。長い鼻も楽じゃないのですね。
ゾウの賢さ
ゾウは賢い動物です。有名な話では、ゾウは葬儀をすると言われていますよね。彼らは仲間が死ぬと、順番に並んで死骸を撫でて別れの挨拶のような行動をしたり、土や葉をかけて弔ったりするのだそうです。
また、ゾウは鏡に映った自分の姿を自分だと認識することもできます。それができるのはヒトやイルカのみだと言われていましたが、ニューヨークのブロンクス動物園での実験では、ゾウにも認識能力があることが明らかになっています。しかも、ゾウは人間同士の会話の雰囲気も読み取ることができます。
動物園では、ゾウの飼育係は、ゾウの前では園長に対してでも敬語を使わないそうです。なぜかというと、その会話から上下関係を察したゾウに、飼育員がなめられてしまうことがあるから。最悪の場合はゾウに馬鹿にされて踏み殺されてしまう恐れもあるそうです。賢いだけに、飼育には神経を使いそうですね。
(Photo by Follix, jinterwas)