宇宙船のイメージと実際

宇宙船といわれるとどのようなものを思い浮かべますか?色々な形のものを思い浮かべる人が多い最もこれという姿が固定されないものでもあります。

では、正しい宇宙船とはどういうものなのでしょうか。宇宙船とは、宇宙空間用につくられた飛行体のことで宇宙に行くためのものであればどんな形でも宇宙船です。

ただ、あくまでも飛行体のことなので宇宙ステーションは宇宙船には含まれません。その使い方によってカプセル型宇宙船と宇宙往還機に分けられます。カプセル型宇宙船は使い捨てが前提となっているもので最近また評価されつつあるものです。

宇宙往還機は繰り返し往復するためのものでコストパフォーマンスが良く感じられるのですが、実際にはメンテナンス等のコストを考えるとカプセル型宇宙船の方が有利だからです。

アメリカとソ連の宇宙船事情

ASCA
宇宙開発はアメリカ合衆国とソ連のどちらが先に宇宙へ送り込めるかとの競争で行われました。宇宙衛星はソ連のスプートニク1号が先に、宇宙に送られた生物はソ連のライカが有名ですが、実はアメリカが送り込んだ果実蠅でした。

宇宙から初めて帰還した生物はソ連のスプートニク5号に乗った二匹の犬、ベルカとストレルカ。そしてついに人間が宇宙に行くことになります。これはソ連のボストーク1号に乗ったガガーリンでした。

ここまでほぼ全ての「人類初」はソ連が独占しました。そのためアメリカは何とかソ連を打ち負かそうと月面に人間を送る計画を進めることとなります。そしてついに人間がアメリカのアポロ11号によって月面に降り立ちました。このように両国の競争によって飛躍的に宇宙開発が進むこととなりました。

宇宙船開発競争の終結

アポロ11号の月面着陸によって両国の宇宙開発競争は急速に緩やかになっていきました。月面に人間が降り立ったことによってより分かりやすい宇宙開発が終了したためといわれています。

そして、この競争が完全に終結することになる出来事がアポロ・ソユーズテスト計画です。1975年に行われたこの計画は、アメリカのアポロ18号とソ連のソユーズ19号が宇宙空間でドッキングし、お互いの宇宙船にそれぞれの宇宙飛行士を招き入れたものです。

この後の宇宙開発はだんだんと競争から共同にシフトして行くととなり、現在では国際宇宙ステーションに各国の宇宙飛行士が滞在しい、色々な研究をする程になっています。宇宙はいまだ見果てぬフロンティアでもあります。

不思議が残る限り、開発競争のような劇的なものではなくとも宇宙に向かう人は現れ続けるのでしょう。
(Photo by NASA)

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