映画や特撮の世界

戦争映画や特撮映画に登場する戦車に憧れたことはあるでしょうか。

現代の子供たちはあまり戦車に興味はないかもしれませんが、昔の子供たちはテレビの中で勇ましく進む戦車に心を躍らせたものです。しかし平和な日本で生活している限り、戦車を実際に見る機会というのはまずないでしょう。

戦車の歴史

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戦車は第一次世界大戦時代に塹壕(歩兵が敵の攻撃から身を守るための穴や溝)戦に投入するために開発されました。

その後、戦間から第二次世界大戦時代には重量・機動力・装甲などさまざまなタイプの戦車が登場し、一躍陸上戦闘で重宝されるようになりました。空挺戦車や水陸両用戦車など多様な戦車が登場しましたが、現在では、大半の任務をこなすことが出来る「主力戦車」と言われるタイプの戦車のみが残っています。

弱点も多い

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戦車は陸上戦闘の花形ではありますが、戦闘上における弱点が多い戦闘車両でもあります。
戦車は防御力を高めるために車体が厳重な装甲で覆われており、視界が非常に狭くなっています。そのため、自らは遠くからも目立ってしまう割には、周囲の敵の接近や対戦車用ミサイルの発射に対しての反応が遅れてしまうのです。

機動力という面でもあまり芳しくなく、戦車は登場した当初から、地雷や手りゅう弾を用いた歩兵に簡単にやられる様が見受けられました。

また、戦闘機などの空中からの攻撃に対しての回避が非常に困難であり、戦場において戦車を大規模に展開するためにはまずは制空権を獲得する必要があります。

公道を走る戦車

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日本に住んでいる限り、戦車を見る機会はまずないと冒頭で言いましたが、実は日本にも戦車が一般車に交じって走行している道路があります。
日本で唯一戦車が走行している場面を見ることが出来る公道は、北海道の「陸上自衛隊東千歳駐屯地」から恵庭市にある「北海道大演習場」への約10kmの道です。

この道路は重量が50tを超える戦車が走行できるようにコンクリート舗装などが施され、戦車の制限速度は時速10kmに制限されています。戦車のキャタピラにゴムパッタを装着することで、あらかじめスケジュールを立てて戦車がこの道路を走行しています。

この道路は通称「C経路」と呼ばれており、マニアの間では有名なポイントになっています。

奇妙な光景?

日本の自衛隊が保有する戦車は「10式戦車」などが有名ですが、度々話される雑学として「日本の戦車にはウインカーが付いている」というものがあります。これはどうやら事実らしく、日本の道路交通法上、戦車にもウインカーを付ける必要があるそうです。戦車とウインカーとはなんだかあまり結びつかない奇妙な組み合わせですね。
(Photo by Sgt. Cumper, Cpl Ross Fernie RLC, Vitaly V. Kuzmin)

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