タマネギって野菜のどの部分か知ってますか?

野菜にはこんな種類があります。「葉菜」「茎菜」「根菜」「果菜」「花菜」の5つですね。

野菜の葉っぱの部分を食べるのが「葉菜」です。例えば、ほうれん草やキャベツハクサイがあります。

野菜の茎の部分を食べるのが「茎菜」ですね。具体的にはアスパラガスやウドがあります。

根の部分を食べるのが「根菜」ですよね。大根ごぼうなどが有名ですね。

果実の部分を食べるのが「果菜」といいます。トマトきゅうり、かぼちゃが一般的です。

野菜の花の部分を食べるのが「花菜」ですね。カリフラワーやブロッコリーなどが思い浮かびますね。

では、タマネギは一体どの部位なのか分かりますか?

タマネギは葉菜と茎菜で意見が分かれることが多いです。その理由は、タマネギの成長過程にあります。タマネギはネギ類の一種で、子供のタマネギの葉っぱがネギと良く似ています。タマネギが成長すると葉っぱが成長して、玉の形になり鱗茎(りんけい)になります。私たちが食べているのは鱗茎(りんけい)なんですね。

タマネギを縦に切ってみると下の部分に芯が見えますよね?これがタマネギの茎なのです。タマネギの玉(鱗茎りんけい)は、その茎から出た葉が成長したものですから、タマネギは葉っぱでもあります。

タマネギのように、鱗茎(りんけい)を食用とする野菜のことを「鱗茎菜」(りんけいな)といいます。鱗茎菜(りんけいな)にはラッキョウやユリネ、にんにくなどの仲間がいます。

ピラミッド建設に貢献したタマネギ

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タマネギの原産地はジキスタンです(中央アジアのアフガニスタンからインド北西部にあります)。タマネギは歴史はとても古く、紀元前数千年前から栽培されていました。

日本では江戸時代になってから、タマネギが伝わりました。しかし、一般家庭に広まったのは明治時代です。日本でのタマネギの歴史はまだまだ浅いといえるでしょう。

さて、古代エジプトではタマネギはニンニク同様、とても人気がありました。紀元前3000年~2700年頃の古墳(こふん)の壁画には、タマネギが描かれています。有名なピラミッドを建築するときに、現場の人々はタマネギを食べていました。

また、ミイラの保存にもタマネギを使いました。目のくぼみにタマネギを詰め込んだり、腋の間に挟み込んだり、包帯の間に挟んだりしていた記録があります。ちなみに、古代エジプト人は、タマネギを”魔力を持つ野菜”と思っていました。それが理由で、ミイラにタマネギを与えて、死者に活力を与えると信じていました。

タマネギは炒めるとなぜ甘くなるの?

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タマネギは生で食べるとちょっと辛いですよね。ですが、タマネギを炒めると辛味が消え、甘くなります。どうして、タマネギに火を加えると甘くなるのでしょうか?

ちなみに、生タマネギはもともと甘いです。生のタマネギの糖分は100グラムに付き約7グラムです。これはどういうことかというと、イチゴと同じ甘さなんですね。

タマネギを炒めると、細胞から甘みがでます。熱を加えているので、糖分が濃縮されるます。コレが理由で、タマネギを炒めると甘くなります。もともとある甘みが引き出されるということですね。

タマネギが長く保存できるのは理由があります

植物は寒い季節や乾燥した時期にはいると、活動をやめます。それを「休眠」といいます。

タマネギが長期間保存ができるのは、休眠するからです。タマネギは収穫されると、休眠して成長が止まります。これが理由で、収穫したときと同じ状態で保存ができるワケです。タマネギの休眠期間は常温なら2~3ヶ月、気温0度なら6ヶ月くらいです。

また、ニンニクやジャガイモも長く保存できますよね?これはタマネギといっしょで休眠しているからです。

(Photo by Hedwig Storch, Donovan Govan., Andrew c)

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