実はカリフラワーは花だって知っていますか?

カリフラワーはキャベツの仲間です。和名では花キャベツ(ハナキャベツ)や花椰菜(ハナヤサイ)、ハナカンラン(花甘藍)とも呼ばれています。「花」という字が使われているのは、私たちが食べている白い部分が、お花に見えるからです。カリフラワーという名前は英語のcauli-flowerからきており、その”フラワー”は、花の意味である”フラワー”のことです。

しかし、カリフラワーの食べられる部分は、”花”ではあるんですが、厳密にいうと”花の芽(花芽)”なのです。花の元になる芽ができて発達しツボミになります。そのツボミが開いて花になって、次に実が出来ます。カリフラワーの食べられる部分は、成長しきっていない花芽の部分です。

カリフラワーに似た野菜といえば、ブロッコリーがあります。カリフラワーもブロッコリーも同じキャベツの仲間です。カリフラワーとは逆で、ブロッコリーは花芽が発達してツボミになったものなのです。そして、カリフラワーとブロッコリーの花芽は、成長した茎が支えているのです。どちらも花芽同様、茎の部分も食用とされています。

ルイ14世とカリフラワー

Growing_Cauliflower
ルネサンス末期に、ジェノヴァ人がカリフラワーをフランスに持ち込みました。その後ルイ14世の治下になって、カリフラワーが普及しました。ルイ14世は、ナツメグ風味のコンソメでカリフラワーを煮てから、フレッシュバターを添えて食べるのがとても大好きでした。この調理方法であれば、アク抜きのための下茹でをしても、カリフラワーのおいしさがそのまま残ります。この頃から、アク抜きという工程があったというのはとても興味深いですね。昔の人もおいしさを追求した調理方法を選んでいた事になります。

カリフラワーを美味しく茹でるにはポイントがあります。小麦粉大さじ2杯とレモン半個分の果汁を加えた熱湯で、カリフラワーを茹でるのです。すると独特の臭いもなくなり真っ白なカリフラワーに仕上がります。

また、意外と知られていないことですが、カリフラワーは生のままでも食べられます。小房に分けて、マヨネーズやドレッシングなどのソースをかけて食べると美味しいです。カリフラワーに熱を通さないので、ビタミン類もたっぷり含まれていて栄養があります。注意点としては、カリフラワーを生で食べる場合はできるだけ新鮮なものを選ぶのが良いでしょう。

新鮮なカリフラワーを選ぶにはいくつかポイントがあります。カリフラワーを持ったときに重量感があり、色が白く粒の目が細かく整って形のよいものを選ぶ事です。カリフラワーの白い部分のまわりにある緑の葉は、ツヤのあるものが新鮮な証拠です。カリフラワーの茎の部分を折ったときに、水分がしみ出るくらいみずみずしいものが新鮮ですね。

熱に強いビタミンCがたっぷりのカリフラワー

若干ブロッコリーには劣りますが、 カリフラワーの栄養は、他の野菜に比べて優秀です。まず、カリフラワーにはビタミンCが豊富に含まれています。カリフラワーのビタミンCは、100グラム中65ミリグラムです。これは、キュウリの5倍、トマトの3倍です。ビタミンCは、抗ウィルス作用や抗酸化作用があり、風邪の予防をはじめ美肌にも効果的です。

そして、イモやピーマンと同じで、カリフラワーは加熱をしてもビタミンCは損なわれません。 ブロッコリーと違って、カリフラワを茹でてもビタミンCが60%以上残っているというデータがあります。ですから、カリフラワーは冬場のビタミンCの補給に有効的な野菜なのです。

たった100グラムの茹でたカリフラワーを食べるだけで、1日に必要なビタミンCの摂取量を満たすことができます。また、カリフラワーの茎には、普段食べている白い部分よりも3倍のビタミンCが詰まっています。ですから、捨てずに料理に活用するのが良いでしょう。

カリフラワーの食物繊維は、キャベツやハクサイよりも多いです。食物繊維は、腸内の環境改善や発ガン性物質などの排泄作用があります。カリフラワーだけでなく、冬場が旬の野菜は栄養たっぷりで、カラダに良い野菜が多いです。

(Photo by Jeremy Keith ,Kumar83)

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