トウモロコシにある毛は何か知っていますか?

トウモロコシの皮の先端にフサフサの毛が出ていますよね?あの毛はいったい何のためについているのでしょうか。

皮をむいてみると、それぞれの毛はトウモロコシの粒につながっています。実は、あの毛は絹糸(けんし)というメシベの一部といわれています。

トウモロコシは雌雄異花(しゆういか)という植物といわれています。 これは何かというと、1つの株にメシベだけの雌花と、オシベのみの雄花を咲かせます。雄花は茎の先端について穂をつくります。次に雌花(雌穂しすい)は茎の中間の付け根部分につきます。雌穂にはたくさんの雌花があり、そこからそれぞれ長いメシベが出ています。このメシベがトウモロコシの毛といえます。

毛のようなメシベに、雄花の花粉がつくことで実ができます。つまり、受粉したメシベ(絹糸)のそれぞれの根元にトウモロコシの粒ができるというワケですね。1本の毛に1粒ずつついているということは、フサフサの毛が多いほど、粒も多いといえます。なので、おいしいトウモロコシを買うには、毛が多いものを選ぶのがコツでしょう。

トウモロコシの皮をむいてみると、粒が欠けていることってありますよね?それは、メシベがうまく受粉できなかったからです。

また、トウモロコシの毛にはたくさんのカリウムがふくまれているそうです。トウモロコシの毛を乾燥させて、お茶にして飲んでみましょう。するとカリウムが働いて、利尿や胆汁の分泌を促進し、むくみにも効果がありますからカラダに良いです。なおスイカも利尿効果が高いといわれています。ただしトウモロコシと違って、スイカは身体を冷やしますから気をつけて下さいね。

”トウモロコシ”という名前は間違っている?

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「トウモロコシ」という名前の由来にはいろんな説があります。江戸川柳に「知ったふり唐もろこしは重言(じゅうげん)さ」「唐もろこしを重言(じゅうげん)ときいたふう」とあります。「トウモロコシ」という言葉が重言(じゅうげん)と言っているのでしょう。重言(じゅうげん)というのは同じような意味の言葉が重なるという意味です。二重表現、重複表現ともいいますね。では、トウモロコシのどこが重言(じゅうげん)なのでしょうか。

トウモロコシの原産地は南アメリカといわれています。15世紀末にはコロンブスがヨーロッパにトウモロコシを伝えたという記録があります。日本には天正7年(1579年)、ポルトガル人がトウモロコシを持ち込んだそうです。

そのトウモロコシは、それよりも前に中国からきたキビ(黍)に似ています。そのキビをモロコシキビと呼んでいました。モロコシとは”唐(当時の中国)からきた”という意味でした。また当時は外国からきた舶来品には「唐」という字をつけていました。ですから、モロコシにトウ(唐)がつきトウモロコシを呼ばれたのでしょう。しかし、その「トウ(唐)」も「もろこし(唐からつたわったもの)」も同じ意味で重複していますよね。 そのため「トウモロコシ」という言葉は重言であるといわれるのです。

トウモロコシの茹でかたのコツ

トウモロコシはイネ科の一年草の野菜です。ちなみにトウモロコシの粒は種(種子)ですから、わたしたちはトウモロコシの種を食べていることになりますね。

さて、トウモロコシは茹でたり焼いたりして食べるのが一般的です。普通にゆでても美味しいのですが、ちょっとした茹でかたのコツをつかめば、さらに美味しくなります。そのコツを紹介しましょう。

水にトウモロコシを入れ、そのまま火をつけます。沸騰してから約3分から5分でできあがり。たったこれだけで、トウモロコシがシャキシャキしてジューシーになり、とても美味しくなります。

ほとんどの人は、湯をわかして沸騰してから、皮をむいたトウモロコシを入れて、粒の固さを確かめながら茹でていると思います。しかし、そうではなくて水からゆでるのがポイントなのです。

トウモロコシは茹ですぎると、粒を包んでいる薄皮が柔らかくなります。すると、あのシャキっとした歯ごたえがななくなりますから注意しましょう。
(Photo by H. Zell, Rasbak)

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