トウガラシの辛味が舌に残る理由を知ってますか?

トウガラシの辛味はどうして長く舌に残るのでしょうか?トウガラシを食べると時間差で舌がピリピリしますよね。 食べた瞬間に辛さを感じるわけではなく、時間差で辛くなり、しばらく舌に残るのはワケがあります。

トウガラシの辛味の成分は「カプサイシン」という成分です。口の中と舌に辛味を感じる細胞があり、何層にも重なっています。その層の下に辛味を感じるを受ける神経があるんですね。カプサイシンは、何層にも重なる細胞をゆっくりと時間をかけて通り抜けます。神経が辛味を感じるまでまで時間がかかるため、食べてから時間差で辛味を感じるということですね。また、細胞にしみ込んだ辛味成分は、唾液ではなかなか洗い流されません。コレが理由で、辛味がしばらく口に残るということですね。

これはトウガラシのカプサイシンだけにしかないので珍しいです。ちなみに、同じ辛味でも「わさび」はこのようにいつまでも辛さが残ることはありません。

なぜ、トウガラシは辛いのか

320px-Red_Peppers

トウガラシはなぜ辛いのでしょうか。それは辛味の成分を含んでいるからですね。辛味のある「カプサイシン」は、食べ物の中で一番辛いものです。

トウガラシのヘタ部分の下の種子を支えている部分を胎座(たいざ)といいます。胎座(たいざ)は、人間でいえば妊婦の腹の中で胎児に繋がっている胎盤(たいばん)と同じです。トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは、この胎座(たいざ)でつくられています。

そして、胎座(たいざ)から果実や種子に辛味が移ります。では、どうしてトウガラシは辛味成分を持つようになったのでしょうか。それについては、鳥に食べてもらうためという説があります。

鳥は辛さに鈍いため、他の動物に比べてトウガラシをよく食べます。しかも、鳥は空を飛ぶので、トウガラシの種子が遠くまで運ばれます。これにより、広範囲にトウガラシが生えることになりました。

ちなみに、トウガラシを乾燥させたものを鷹の爪(タカノツメ)といいます。そして、この鷹の爪(タカノツメ)を粉末にしたのが一味唐辛子なんですね。

最近は、ハバネロやハラペーニョなどといった激辛トウガラシ流行っています。これを使ったスナック菓子やホットソースも人気がありで、よく輸入されていますね。

シシトウのなかに辛いものがあるのはなぜ?

シシトウ(シシトウガラシ)はトウガラシの仲間で、青唐辛子(アオトウガラシ)という別名があります。シシトウの先端に凸凹の形の部分がありますよね?ここの形が獅子頭(ししとう)に似ているため、シシトウガラシ(獅子唐辛子)という名がつきました。

シシトウはトウガラシの中でも甘い種類で、強烈な辛味はありません。でも、たまにものすごい辛いシシトウがありますよね。実は、ピーマンもトウガラシの仲間ですが、辛いピーマンは存在しません。その一方で、どうして辛いシシトウがあるのでしょうか?この理由はまだ分かっていません。

シシトウは栽培される環境条件によって、辛いものとそうでないものにわかれます。高温や水不足が続いたり、栄養不足になったりして、ストレスがかかると辛くなるといわれています。ちなみに、そのシシトウが辛いかどうかは見た目では分かりません。なので、食べてみるまで分からないのが不思議なところです。

(Photo by Nevit Dilmen, Leoadec)

へぇーと思ったら、友達にも教えよう!