野菜のオクラって何語か知ってますか?

野菜のオクラってカタカナで書きますよね。でも、オクラという漢字は聞いた事がありませんよね?はたして、オクラとはいったい何語なのでしょうか。オクラは英語のOkraからきているのです。実は、オクラは外国産の野菜です。オクラの原産地は東北アフリカで、ナイル川からエチオピアにかけての地域です。

西アフリカの現地人は、この野菜を”ンクラマ”(nkruma)と読んでいます。それがキッカケでオクラと呼ばれるようになりました。
エジプト人は、2000年も前からオクラを栽培していました。そこから18世紀になって、オクラがアメリカに伝わりました。日本へは江戸時代末期に一度伝わりましたが、全然普及しませんでした。その後、明治時代初期にオクラが再度アメリカから日本に伝わりました。そこから日本人がオクラを本格的に栽培し始めました。ですが、一般人がオクラを食べ始めたのが、1970年代に入ってからでした。それまでは、オクラは食用ではなく、観賞用として扱われていました。

また、オクラの別名(和名)として「陸蓮根(おかれんこん)」や「アメリカネリ」があります。この「アメリカネリ」は、「アメリカ」から渡来した「ネリ(トロロアオイ)」という意味です。

オクラはネバネバ野菜の代表

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オクラはハイビスカスに似た美しい花を咲かせる植物です。オクラは葉の根元に莢(さや)状の果実(オクラ)をつけます。その果実(オクラ)は数日で成長します。成長しきってないオクラが食用になります。オクラは成長しすぎると、すぐに固くなってしまいますので食用に向きません。

日本に伝わった当時、オクラはその独特の粘り気に好き嫌いが分かれていました。だから、日本人はオクラを観賞用にしていました。これが理由で、オクラが食用としての普及するまでにずいぶんと時間がかかりました。

現在、流通しているオクラは断面が五角形のものがほとんどです。しかし、沖縄や八丈島で採れたオクラは断面が丸いものもあります。

このオクラ独特の粘りの成分は、水溶性食物繊維(すいようせいちょくもつせんい)のペクチンとムチンという複合(ふくごう)たんぱく質です。ペクチンには血糖値の上昇を抑え、血圧を下げる効果があります。ムチンは胃粘膜の保護やたんぱく質の消化を促進する効果があります。他にも、オクラはカロテンやビタミンB1、B2、ビタミンCやカルシウム、マグネシウム、カリウムや亜鉛、食物繊維などを栄養たっぷりです。オクラは体の免疫力を上げる万能野菜なのです。

オクラは冷蔵庫に入れていてもあまり日持ちがしません。そのため、買ってすぐに食べない場合は、新鮮なうちに冷凍保存すると良いでしょう。オクラを冷凍する時は、まず板ズリをして細かい毛を取り除きます。次にオクラをさっと茹でて水気を切り冷ましてから、ラップで包んでフリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。またオクラを使うときは自然解凍しなくても、凍ったまま切ることも出来ますので手軽にお味噌汁などにも使えます。

最近はオクラと同じネバネバ食材の納豆やメカブやガゴメなどとオクラを和える(あえる)食べ方も流行っています。オクラのようなネバネバの食材を食べるのが、ちょっとしたブームになっていますね。

オクラでコーヒー?

オクラの種はコーヒー豆に似ています。コレが理由で、昔のイギリスやフランスでは、コーヒー豆の代わりに栽培したという歴史があります。また、第二次世界大戦中にも、完熟したオクラの種をコーヒー豆の代わりにしていました。

実はオクラのコーヒーは自宅で簡単に作ることができます。

まず、オクラを完熟させて種をとります。その種を、よく炒り(いり)ます。炒る(いる)時には、種が飛び跳ねますのでフライパンにフタをして炒る(いる)のがポイントです。充分に炒った(いった)種を、ミルで挽いて(ミルがなければすり鉢などですりつぶして)、コーヒー豆の粉のようにします。これでノンカフェインの、オクラのコーヒーの出来上がりです。

このオクラの種もコーヒー豆と一緒で、炒り(いり)加減で味の深みが変わります。なので炒り(いり)具合をいろいろ試してみると、自分に合った味のオクラコーヒーが出来るかもしれませんね。

(Photo by Bill Tarpenning, Joe Sala)

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