パワフルな乗り物ショベルカー

工事現場などで活躍するショベルカーを見たことはあるかと思います。ショベルカーは子供たちにも人気の乗り物です。パワフルに仕事をするショベルカーの姿はとてもかっこよいですよね。

ショベルカーのさまざまな名称

320px-Building_Fairs_Brno_2011_(037)
日本国内ではショベルカーという呼び方が一般的ですが、ショベルカーの正式名称は「油圧ショベル」といいます。この名称は1990年代に社団法人日本建設機械工業会によって統一名称として制定されました。他にも、「パワーショベル」、「ユンボ」、「バックホー」、「ドラグショベル」、「ローディングショベル」などショベルカーにはさまざまな名称があります。

「パワーショベル」は小松製作所が以前商品名として使用していたことがあり一般にも普及したもの、「ユンボ」はフランスの建設機械製作会社のシカム社の商標だったものを三菱重工業が国内で生産販売をしたため普及したもの、「バックホー」「ドラグショベル」は国道交通省などの文書などに良く使われるもの、「ローディングショベル」は鉱山の採掘などの現場で良く見る大型機に多いものです。

これだけさまざまな名称を持つ乗り物も珍しいかもしれません。

ショベルカーとはどんな乗り物?

320px-Model_in_Hydraulic_Shovel_at_MinExpo_2008
ショベルカーは操縦席をはじめとした車体全体が旋回する仕組みとなっています。動力はそのほとんどがディーゼンルエンジンを使用しています。油圧ポンプでエンジンの動力を油圧力とし、その力を使って走行や旋回や作業を行います。

近年ではエンジンの代わりとして電気モーターを使用することで外部電力により走行できるクレーン車の開発や、その両方の電力を使用できるハイブリッド車などの開発も活発に行われています。走行装置はその多くがクローラ(キャタピラ)となっています。ショベルカーは他の建設作業者に比べて移動をしながら作業をすることが少ないため、クローラの消耗は比較的少ないようです。

アタッチメントいろいろ

ショベルカーの「ショベル」とは先端に取り付けられたシャベル(バケット)のことですが、ショベルカーはその先端にさまざまアタッチメントを付けることで作業の幅を広げています。

バケットタイプのものだけでも、貝のように開閉する「クラムシェル」、底が格子になっている「スケルトンバケット」、岩石を削る際に使われる強力な爪を持つ「リッパバケット」、油圧モーターを積んだ「バケットクラッシャー」、円錐型で生コンを打つのに使用する「生コンバケット」などがあり、それぞれ用途によって使い分けられます。

バケット以外にも、油圧の強力な力を使ってさまざまな場所の解体に使用される「油圧クラッシャー」や「油圧ブレーカー」「油圧カッター」など、アタッチメントにはかなりの種類があります。

ショベルカーは一つの用途だけでなく、アタッチメントを変えることでいくつもの役割をこなすことができる汎用性を持った乗り物なのです。

(Photo by Pavel Ševela , Kelapstick )

へぇーと思ったら、友達にも教えよう!