クレーン車なら高所はお任せ

ビルの建設工事や電線のメンテナンスなどで高所での作業を行うクレーン車を見たことはあるでしょうか。クレーン車のおかげで我々は高いビルを建てたり、ライフラインに困ることなく生活することができるのです。

クレーン車の定義

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クレーン車は「移動式クレーン」と呼ばれ、日本の法令によって定義区分されている広義でのクレーンのうち、デリック、狭義でのクレーン、揚貨装置を除くものを指します。

移動式クレーンの定義としては、「自由に移動することができる」クレーンであることで、運転するためには移動式クレーン運転士免許等が必要です。「自由に移動する」という定義上、工場などの構内でレール上を移動する「門型クレーン」や、電線で繋がれることで動力を得ているクレーンはクレーン車とは呼ばれません。しかし、船上にある揚貨装置以外のクレーンや線路を自在に移動することが出来るクレーンはクレーン車・移動式クレーンに該当します。

クレーン車いろいろ

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クレーン車にはさまざまな種類が存在します。

もっともポピュラーなのは「ホイールクレーン」です。ホイールクレーンは車輪のついた、自走可能なクレーンのことです。ホイールクレーンのうちトラックの上に取り付けられたものを「トラッククレーン」と呼びますが、この二つはどちらも工事現場などで良く見ることができます。またトラックの荷台に簡易に架装されたクレーンは「車両積載形トラッククレーン」と呼ばれます。

他にもトラッククレーンの仲間で、整備されてない土地での作業に適した「ラフテレーンクレーンクレーン」、高所での作業に特に適しているオールテレーンクレーンなどもあります。船舶の上に積載された「クレーン船」や鉄道の線路上を移動できる「操重車」などもあり、作業を行う場所や用途によってクレーン車の形態はさまざまです。

クレーン車の運転免許は細かく区分けされている

移動式クレーンの運転免許は、その荷重量によって種類分けされています。

つり上げ荷重5t以上のものは移動式クレーン運転士免許が必要です。これは国家資格であり、学科試験と実技試験をパスしなければ取得できません。つり上げ荷重1t~5t未満のものに関しては小型移動式クレーン運転技能講習を受ける必要があり、つり上げ荷重1t未満のものに関しては2日間程度の特別教育を受けなくてはなりません。

また、これらの免許の取得や技能講習を受けたとしても、移動をしないタイプのクレーンを運転することはできません。クレーンは種類ごと細かく区分されており、その形態によってそれらに合った資格を取得しなくてはならないのです。

(Photo by w:ru:Участник:Kneipho)

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